「2024年度調剤報酬改定」を受け、アプリによる服薬フォローアップ等で調剤報酬点数をしっかり獲得するには!

2024年2月6日

概要

2024年度の調剤報酬改定に向け、調剤薬局経営者の皆さんにとって、服薬フォローアップの重要性が一段と高まっています。今回の改定では薬剤師による患者さんへのフォローアップがより重視され、2022年度に行われた改定の流れを引き継ぎつつ、新たな報酬体系が導入される可能性があります。(※1)

例えば、「薬局の地域におけるかかりつけ機能に応じた適切な評価、薬局・薬剤師業務の対物中心から対人中心への転換の推進、病院薬剤師業務の評価」として、薬局薬剤師の業務実態及び多職種連携のニーズに応じた薬学管理料の見直し、「薬局の経営状況等も踏まえ、地域の患者・住民のニーズに対応した機能を有する医薬品供給拠点としての役割の評価を推進」として、調剤基本料の見直し、地域支援体制加算の見直し、休日・深夜加算の見直し、いわゆる同一敷地内薬局に関する評価の見直し、連携強化加算(調剤基本料)の見直しがあげられます。

この改定の背景には、患者さんの薬剤管理をより効果的に行うという明確な目的があります。しかし現実には、多くの薬剤師が業務の忙しさや患者さんへの案内の難しさから、十分な服薬フォローアップを実施できていない状況にあります。2020年9月の立法改正により、自発的なフォローアップから義務化への移行が強調され、これに伴い、効率的なフォローアップ手法の導入が急務となっています。そこで注目されるのがデジタルツールの活用です。これらのツールは薬剤師の働き方を改善しつつも、患者さんへのフォローアップを実現する鍵となるでしょう。

現状の課題

現代の調剤薬局において、薬剤師の働き方はますます複雑化しています。特に、2022年度の調剤報酬改定により、多くの薬剤師が「服薬フォローアップの重要性」という課題に直面しています。ですが、人口の高齢化や慢性疾患の増加によって薬剤師が対応する患者数が増えていることや、薬の調剤だけでなく、薬の管理、健康相談、在庫管理、医薬品の発注など業務が多岐に渡ることから、患者さん一人ひとりに十分な時間を割くことは難しく、患者さんへの適切な指導とフォローアップの実施が後回しになってしまうことが少なくありません。また、従来の電話によるフォローアップは時間がかかるうえ、患者さんの都合に合わせる必要があり、薬剤師の負担がさらに大きくなってしまう可能性があります。

このような状況は、薬局の業務効率だけでなく患者さんの治療成果にも影響を与えかねません。服薬指導の質が低下すれば、患者さんの服薬遵守率低下や治療成果の悪化につながる恐れがあります。さらに、フォローアップが義務化されたことで、薬剤師はこれまで以上に効率的かつ効果的な方法を模索する必要に迫られています。現場の薬剤師は、「業務の効率化」と「患者の健康維持」の両立という、二重の課題に直面しているのです。

効果と収益への影響

調剤薬局経営における服薬フォローアップの効率化は、単に業務の流れを改善するだけでなく収益に直接的な影響をもたらします。患者さん一人ひとりに対する質の高いフォローアップ、例えば、抗うつ剤や抗がん剤、認知症治療薬などを服用中の状況聴取、再指導および医師との情報共有などが挙げられます。これらは服薬管理指導料などの報酬点数獲得に直結するため、結果的に薬局の収益向上に寄与します。さらに、患者さんの満足度向上は長期的な顧客維持、ひいては安定した収益基盤の構築にも繋がります。高品質なフォローアップは、患者さんの健康状態の改善を促すだけでなく、経営の持続可能性を高め、競争力のあるビジネスモデルを構築する上で重要な役割を果たします。

<服薬管理指導料>
<効果的なフォローアップの一例>

導入の障壁と解決策

服薬フォローアップの効率化を目指す中で、特にITツールの導入にはいくつかの障壁が存在します。一つは、薬剤師の方々が働く現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)の壁です。新しい技術への適応は時間とトレーニングを必要とし、常に最新の技術に対応するためのコストがかかります。これが導入のハードルとなり得ます。また、ソフトウェアの購入やシステム設計に対するある程度の初期投資や、患者データのセキュリティとプライバシーの確保も重要な点です。

これらの問題に対処するためには、まずは、システムに慣れるための適切なトレーニングとサポート体制を確立させます。ITスキルの向上を総合的に図ることで、スタッフは新しいツールをより効果的に活用できるようになります。さらに、コストとセキュリティの問題に対しては、信頼できるシステム提供者を選んでください。こうすることで薬局は最新の技術を利用しつつ、患者さんのデータを安全に管理、そしてフォローアップにも役立てられるようになるのです。

電子版お薬手帳アプリ「ヘルスケア手帳」のご紹介

そこで、効率的な服薬フォローアップを実現するための解決策として、電子版お薬手帳アプリ「ヘルスケア手帳」をご紹介します。このアプリはオンラインでの服薬指導(メッセージ設定や服用アラーム設定)を可能にし、薬剤師が忙しい中でも効率的にフォローアップ機会を作り出せるよう設計されています。

アプリを通じて、病院で処方された薬の服用情報だけでなく、一般用医薬品の情報も一元管理が可能になっています。今後はさらに、健康に関する情報も管理できるようになる予定です。また、処方箋をオンラインで事前に送付すると、お薬ができたらアプリに通知することができるため、結果的に薬剤師の生産性向上にも寄与します。

また、患者さんも自身の健康情報を一元管理でき、薬剤師とのコミュニケーションをスムーズに行えるようになります。このアプリの導入は、薬剤師の働き方を大きく改善し、患者さんの満足度を高めるだけでなく、薬局の経営効率UPにも繋がるはずです。電子版お薬手帳アプリ「ヘルスケア手帳」は、調剤薬局が直面する現代の課題に対する革新的なソリューションツールとなるでしょう。

最後に

2024年度に実施予定の調剤報酬改定は、薬剤師の患者さんへのフォローアップの役割が強化され、新しい報酬制度が導入されるなど薬剤師にとって課題を伴います。しかしこれは報酬加算による収益向上の機会であり、薬剤師の業務効率を高める絶好のタイミングというべきではないでしょうか。電子版お薬手帳アプリ「ヘルスケア手帳」の導入で今後の変革に対応し、調剤薬局の改革を推進していきませんか。

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