薬剤師の残業問題とは?
厚生労働省のデータによると、令和4年における薬剤師の平均残業時間は月9時間(全国平均)とあります。この数字は一見小さく見えますが、これはあくまで平均値であり繁忙期や人手不足の店舗ではさらに長時間の残業が発生していることでしょう。長い残業時間は薬剤師のワークライフバランスの乱れに繋がり、職場の雰囲気や就業意欲にも悪影響を及ぼしかねません。
また、残業に追われると学習やスキルアップの機会が減少し、知識をアップデートする時間まで奪われてしまうかもしれません。残業が当たり前になってしまうと勉強会等に参加する時間も割けなくなってしまうのではないでしょうか。
<研修や資格の例>
例えば、研修認定薬剤師という制度がありますが、これは講習を受講して単位を取得すると認定を受けられます。また、かかりつけ薬剤師になるための必要条件の一つになっていることから、薬剤師のキャリア形成にも関わってくることがイメージできると思います。
他にも、
・薬物療法専門薬剤師
・薬物療法指導薬剤師
・感染制御認定薬剤師
・感染制御専門薬剤師
・抗菌化学療法認定薬剤師
・登録抗酸菌症エキスパート
・認定抗酸菌症エキスパート
・在宅療養支援認定薬剤師
・認知症研修認定薬剤師
といった疾患別の認定薬剤師・専門薬剤師という制度があります。これらは一定の研修参加(Webで参加できるものもあります)や試験合格といった条件があるため、ある程度の時間は確保しなければなりません。
出典:賃金構造基本統計調査 / 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種より(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001202310&tclass2=000001202312&tclass3=000001202329&stat_infid=000040029181&tclass4val=0)