あなたも必要かも?かかりつけ薬剤師のメリットと選び方​

2024年3月29日

概要

かかりつけ薬剤師という言葉を一度は耳にしたことがある方が多いと思います。では、実際にかかりつけ薬剤師がいる方はどれくらいいるでしょうか。また、「気になってはいるけどどうやって指名するの?」「メリットは?」など疑問に思う方も多いことでしょう。私たちの生活に健康は欠かせないものです。しかし、日々の忙しさがゆえに健康管理を後回しにしてしまう人も多くいるのが現実。そんな時に頼れる存在となるのが、『かかりつけ』薬剤師です。かかりつけ薬剤師は、私たち一人ひとりの健康状況や薬の情報に詳しく、適切なアドバイスを提供してくれる、まさに信頼できる存在になり得ます。本記事では、そんなかかりつけ薬剤師の持つメリットと自分に合う、かかりつけ薬剤師の見つけ方に焦点を当ててご紹介します。

かかりつけ薬剤師のメリットとは?

一人ひとりの健康状態や薬の情報を把握し、薬について正確なアドバイスをしてもらえる

かかりつけ薬剤師は、それぞれの健康や薬に関する情報を一人ひとりに合わせて把握します。毎回同じ薬剤師が私たちの情報を参照することで、薬の効果や副作用についてより正確なアドバイスが可能になります。例えば、アレルギーがある場合や他の薬との相互作用の心配がある時でも、かかりつけ薬剤師なら私たちの健康背景を理解しているため、安全に配慮した提案をしてくれるのです。このように、個々のニーズに合わせたサポートを受けられることが大きなメリットと言えます。

定期的な服薬指導を受けることができる

かかりつけ薬剤師を持つことで、健康に関する疑問や不安を定期的に相談できるようになります。そうすることで新しい薬を処方された時の注意点や長期的な服薬についてのアドバイスを受けることが可能になります。また、かかりつけ薬剤師からの服薬指導の中で日々のちょっとした健康状態の変化にも気づくこともあります。早期に問題を発見し、素早く適切な対応を案内してくれることで、病気の予防や健康維持に繋がることでしょう。

緊急時の相談先に

緊急時には、かかりつけ薬剤師への相談ができることは非常に心強いです。急に体調が悪くなった時や薬の副作用が疑われる状況など、すぐに専門家の意見が欲しい時もあるのではないでしょうか。そんな時に、迅速に対応してもらえる点は大きなメリットになるだけでなく私たちにとって安心材料になることでしょう。既にあなたの健康状態や薬の情報を把握しているため、電話などでの相談でも的確なアドバイスを受けることができます。病院へ行くべきか自宅で様子を見て良いかなど、迅速な判断が求められる状況でもかかりつけ薬剤師の存在が頼りになります。

かかりつけ薬剤師の選び方のポイント

アクセスで選ぶ

かかりつけ薬剤師を選ぶ際、多くの人にとって重要なのはアクセスの良さです。かかりつけ薬剤師選びには、まずはかかりつけ薬局から決めることもおすすめです。日常生活で頻繁に利用することを考えると、自宅や職場の近くなど通いやすい場所にある薬局を選ぶと良いでしょう。移動にかかる時間が少ないほど定期的な健康相談や薬の受け取りが楽になります。また、急に体調を崩した時にもすぐに相談できる距離にあることが安心に繋がります。その薬局の中で、信頼できる薬剤師をかかりつけ薬剤師として選任してみても良いのではないでしょうか。まずは、自分のライフスタイルに合ったアクセスの良い薬局を見つけ、通い続けることでよりかかりつけ薬局・薬剤師を決めるメリットを最大化することができるでしょう。

コミュニケーションの取りやすさ

コミュニケーションの取りやすさも重要なポイントと言えるでしょう。かかりつけ薬剤師とは自分の身体に関する様々な相談ができる信頼関係を築くことが大切です。そのため、質問や相談がしやすい雰囲気のある薬局、親身になってくれる薬剤師がいるかどうかを確認しましょう。かかりつけ薬剤師を登録しようと考えている方は、薬剤師との会話の中で相談しやすかったかなどを思い浮かべてみてください。薬剤師が一人ひとりの話を丁寧に聞いてくれるかも選択の重要なポイントとなるでしょう。

専門性や対応できる範囲

上記の2つの他に注目すべき点は、薬剤師の専門性や対応の幅です。あなた自身や同居している家族が特定の健康問題を抱えている場合、その分野に詳しい薬剤師を選ぶことが望ましいでしょう。服薬指導などの薬剤師としての役割だけでなく、私たちのこれまでかかった病気などの記録や服薬している薬の情報を知っているからこそできるアドバイスをしてくれることもあります。また、対応できることとして、薬局によってはオンラインでの服薬指導やお薬の自宅への配送など行っている場合もあるため、必要なシステムがあるかも確認してみると良いかもしれません。専門性が高く、多様なニーズに対応できる薬剤師を選ぶことも一つのポイントとなるでしょう。

薬剤師の選任のしかた

まずはかかりつけ薬局を選ぶ

かかりつけ薬剤師を選ぶポイントとして、上記で紹介した通り、まずはかかりつけ薬局を決めることが一般的です。アクセスだけでなく日用品が揃っていて買い物の利便性が高いなど理由は様々でしょう。また、「服薬指導を受けた際に印象がよかった」や「自分の疾患に詳しかった」などがあれば選任の大きな理由になります。

かかりつけ薬剤師の申し込み方法

私たち1人ひとりにつき、かかりつけ薬剤師に選任できるのは1人です。家族と相談しても良いですし、まずは選任したい薬剤師を見つけましょう。1人を決めたら薬局で「かかりつけ薬剤師に選任したい」旨を伝えます。薬局で専用の書類を渡されるので記入したらかかりつけ薬剤師の選任は完了です。引っ越しなどの事情で変更したい場合は、薬局に申し出ることで変更は可能です。ただし、1ヶ月単位のため、月内の変更はできないので注意しましょう。また、負担料金が最大で60円から100円程度増えることも認識しておきましょう。

実際にかかりつけ薬剤師を選任したあとは

かかりつけ薬剤師にはプラスアルファの役割がある

かかりつけ薬剤師は、薬剤師の資格があれば誰でもなれるわけではありません。かかりつけ薬剤師として選ばれるようになるにはさらに一定の条件や資格が必要です。(※1)そのため、かかりつけ薬剤師を指名したからには日々の服薬指導以外にも自分自身の健康な生活のためのパートナーにしましょう。かかりつけ薬剤師にはお薬の相談に24時間対応するという役割があるため、緊急時にも相談することができます。また、お薬の管理をしてもらえることもメリットと言えます。複数の医療機関や診療科を受診している場合でも薬が重複していないか、飲み合わせは問題ないか確認してもらえるので、安心して服薬することができるでしょう。

まとめ

ここまでかかりつけ薬剤師の役割やメリットについて紹介してきました。かかりつけ薬剤師は、私たちの健康管理において頼りになるパートナーとして重要な存在になり得ることがわかりました。一人ひとりの健康状態や薬に関する情報を理解し、それに基づいた適切なアドバイスを行うことで正しいお薬の飲み方や副作用のリスクを最小限に抑えることができます。かかりつけ薬剤師からの服薬指導を通じて、健康状態の変化に気付き、早期に対応することが可能となり、健康維持や病気予防に繋がります。

薬の情報の管理といった点では、近年多く開発されている電子版お薬手帳アプリを活用することもポイントの1つと言えます。電子版お薬手帳アプリ「ヘルスケア手帳」では、現在服用している薬の管理だけでなく服用アラームや薬剤師からのメッセージ受信機能も備えており、日々のお薬の管理を快適にすることでしょう。さらに、かかりつけ薬剤師を登録していない方でもかかりつけに決めた薬局を登録することもできるため、利用頻度の高い薬局を登録することから始めてみてはいかがでしょうか?

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