働く世代の味方!昼休みを有効活用する「モバイルオーダー薬局」完全ガイド
2025年11月4日
モバイルオーダー薬局とは?基本の仕組みを理解しよう
電子処方箋とアプリ事前送信の違い
電子処方箋は、2023年から始まった新しい仕組みです。今までの紙の処方箋とは違い、お医者さんが出してくれる薬の指示書がデジタル化されています。病院で6桁の「引換番号」をもらい、その番号を薬局に伝えることでお薬を受け取れます。処方箋の有効期限は今までと同じく4日間で、引換番号を事前に薬局に連絡しておけば、お薬の準備を先に進めてもらえます。
一方、アプリによる処方箋事前送信は、従来の紙の処方箋をスマートフォンのカメラで撮影し、薬局に事前に送るサービスです。薬局でお薬の準備が完了すると、お知らせメールが届きます。実際に薬局に行く時は、紙の処方箋を持参してお薬を受け取ります。
利用のメリット
このサービスを利用することで、薬局での待ち時間を大幅に短くできます。通常、薬局でお薬を作るには10~30分程度かかりますが、事前に送信しておけば、薬局に着いてすぐに受け取ることができます。また、お薬の在庫があるかどうかも事前に確認できるため、「薬局まで行ったのに薬がなかった」という困った状況も避けられます。
処方箋事前送信から受け取りまでの最適なタイミング
午前中の診察後すぐに送信がベスト
病院での診察が午前中に終わった場合は、診察直後に処方箋を送信するのが最も効率的です。薬局は午前中は比較的空いているため、昼休み前にはお薬の準備が完了している可能性が高くなります。
- 9:00-11:00:病院で診察を受ける
- 12:00-13:00:昼休みに薬局で薬を受け取り
薬局の混雑時間を避ける
薬局が最も混雑するのは夕方17:00-19:00の時間帯です。この時間を避けて昼休み時間(12:00-13:00)に受け取ることで、スムーズに受け取れます。
薬局でお薬を準備する時間の目安を知っておく
お薬の種類や数によって、薬局での準備時間は変わります。
- 一般的な飲み薬(1-3種類)の場合:10~15分
- 複数の薬や塗り薬を含む場合:20~30分
- 一包化(いっぽうか)が必要なお薬の場合:30~45分
※一包化:服用タイミングが同じ複数の薬をひと袋にまとめる方法
処方箋を事前に送信する際には、こうした準備時間も考慮してスケジュールを組んでおくと安心です。
職場近くの薬局選びのポイントと対応店舗検索方法
立地条件の重要性
職場から歩いて5分以内の薬局を選ぶことで、昼休みの限られた時間を有効活用できます。また、職場と最寄り駅の間にある薬局なら、通勤の途中で無理なく立ち寄ることができます。
アプリ対応薬局を検索する
ヘルスケア手帳での検索方法
1.アプリまたはWebサイトで「薬局検索」を選択
2.勤務地住所または最寄り駅を入力
3.絞り込み条件で「処方箋ネット受付対応」を選択
4.営業時間と対応サービスを確認
電子処方箋対応薬局の確認
厚生労働省の「電子処方箋対応医療機関・薬局マップ」で、電子処方箋に対応している薬局を確認できます。現在、薬局の約60%が電子処方箋に対応しており、今後さらに普及が進む見込みです。
薬局選びのチェックポイント5つ
1.アクセスの良さ
職場や自宅から歩いて5分以内だと、急ぎのときも安心
2.営業時間
昼休みや仕事帰りの時間帯に営業しているか確認
3.アプリ対応
利用予定の電子版お薬手帳アプリに対応しているか確認すると便利
4.在庫の豊富さ
病院の近くにある薬局、いわゆる門前薬局は、在庫が豊富な傾向
5.支払方法
現金以外にクレジットカードや電子マネーで支払えるかチェックしておくと便利
昼休み30分でお薬を受け取るスケジュール例
理想的な30分プラン
12:00-12:05(移動時間)
職場から薬局へ移動。アプリで「準備完了」通知が薬局から届いているかチェックしておく。
12:05-12:10(お薬の受け取り)
- 処方箋を薬局で提示
- 薬剤師からお薬の飲み方の説明を受ける(3~5分程度)
💡説明は必ず受けましょう。疑問点を遠慮なく確認することが安全な服薬につながります。 - お会計(クレジットカードや電子マネーを使うとスムーズです)
12:10-12:25(自由時間)
近くでランチやちょっとした買い物を楽しむ
12:25-12:30(職場復帰)
余裕をもって職場に戻れるスケジュールです
時間を短縮するコツ
- 電子版お薬手帳アプリに登録しておく
- クレジットカードや電子マネーの設定を済ませる
- 薬局のLINE公式アカウントを友だち登録しておく
※ LINEは、LINEヤフー株式会社の登録商標です。
- 昼休みが始まる前に、アプリの準備完了通知を確認
- 薬剤師に聞きたいことがあれば、事前にメモしておく
- お薬手帳アプリを開いた状態で薬局に行くとスムーズ
万が一のときの備え
- 別の時間帯で受け取り予約する
- 職場近くの複数薬局に登録しておく
在宅勤務時のオンライン服薬指導活用法
オンライン服薬指導の基本
オンライン服薬指導は、スマートフォンやパソコンを使って自宅で薬剤師からお薬の飲み方の説明を受けるサービスです。ビデオ通話(テレビ電話のようなもの)で実施され、お薬は自宅まで配送してもらえます。
利用条件と手順
- 過去に同じ薬局で直接薬剤師から説明を受けたことがある
- 薬剤師が適切と判断した場合
- スマートフォンやパソコンで通話ができる環境が整っている
利用手順
1.対応薬局でオンライン服薬指導を申し込み
2.処方箋を薬局にFAXまたはアプリで送信
3.指定時間にビデオ通話で薬剤師から説明を受ける
4.お薬が自宅に配送される
在宅勤務での活用メリット
時間の有効活用:
在宅勤務の休憩時間や会議の合間に薬剤師からの説明を受けられます。薬局まで移動する時間が不要なため、仕事の効率を落とすことがありません。
感染リスクの回避:
薬局に行く必要がないため、風邪やインフルエンザが流行している時期でも安心してお薬を受け取れます。
継続治療のサポート:
糖尿病や高血圧などで定期的にお薬を飲む必要がある場合、在宅勤務中でも治療を続けやすくなります。
対応サービス例
- NiCOMS(日本調剤):全国の日本調剤で利用可能
- とどくすり:処方箋薬の宅配サービス
- 各薬局の独自サービス:アイン薬局、クオール薬局など
※ NiCOMSは、日本調剤株式会社の登録商標です。
※ とどくすりは、おかぴファーマシーシステム株式会社の登録商標です。
まとめ:スマートな薬局利用で時間を有効活用
働く世代にとって時間は貴重な資源です。処方箋の事前送信機能や電子処方箋を活用することで、薬局での待ち時間を大幅に短縮し、昼休みを有効活用することができます。
- 職場近くのアプリ対応薬局を事前に調べておく
- 診察後すぐに処方箋を送信する習慣をつける
- 在宅勤務時はオンライン服薬指導を積極的に活用する
- 複数のサービスを使い分けてリスクを分散する
デジタル技術を活用した新しい薬局利用方法を身につけることで、忙しい毎日の中でも健康管理を無理なく続けることができます。まずは普段利用している薬局がどのサービスに対応しているかを確認し、次回の受診時から実践してみてください。

