緊急避妊薬(アフターピル)
緊急避妊薬(EC=Emergency Contraception)はアフターピルとも言われ、妊娠の可能性がある性行為、性被害など同意のない性交により妊娠の可能性がある時に使う方法のひとつです。望まない妊娠の可能性がある場合の避妊法です。
性交から72時間以内に薬を内服することで高い確率で妊娠を防ぐことができます。
原則日本では、産婦人科を受診後、医師の判断のもと処方されることになっていますが、2019年から産婦人科医または厚生労働省が指定する研修を受講した医師が初診からオンライン診療を行うことができるようになりました。
2023年には一部の薬局で取り扱う調査研究も開始されており、今後の改定にも注目です。
ポイント
- 患者様へ
- 緊急避妊薬を手に入れるためには、必ず医療機関で発行される処方箋が必要です。
2019年以降は、初診からオンライン診療が可能になりました。医療機関までの移動や待ち時間が必要ないため、対面診療と比較してお薬の受取までが比較的スムーズです。
※対面・オンライン診療にかかわらず医療機関の受診、服用後は3週間後に産婦人科医による対面診療を受けなければなりません。
- 薬局/薬剤師様へ
- 特にオンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤について、その薬剤の特性、また患者の状況から、患者は研修を終了した薬剤師による調剤を受けることが求められています。
研修会は各都道府県薬剤師会で実施されています。管理薬剤師・研修修了薬剤師の確認の上、研修修了者は厚生労働省ホームページに薬局名・対応可能時間・研修修了薬剤師名等が一覧として掲載されます。
なお、2024年度の診療報酬改定により、緊急避妊薬を備蓄し、相談および調剤体制を整備することが地域支援体制加算の施設基準に加わりました。