クオリティ・オブ・ライフ(QOL)
「人生の質」「生活の質」などと訳されていて、私たちの人生の満足度を示す指標の一つを指します。クオリティ・オブ・ライフ(以下QOL)にはさまざまな考え方がありますが、WHO(世界保健機関)は1994年にQOLを「個人が生活する文化や価値観の中で、目標や期待、基準、関心に関連する自分自身の人生に対する認識」と定義しています。
ポイント
- 患者様へ
- もともとは医療や介護の現場で多く使われていましたが、近年ではより身近な言葉として日常生活やビジネスなどの分野でも注目されており、メディアでも取り上げられることが多くなりました。「自分らしい生活を送っているか」や、「人生に幸福を感じているか」などから、生きる上での満足度や幸福度を表す指標の一つです。
QOLの基準は一人ひとり異なりますが、日々の睡眠や食生活、運動習慣は私たちの生活に影響することが多いため、生活習慣を意識した日々を送ることでQOLを向上しより豊かな生活を送れる可能性があります。
通院した上で治療や、健康相談を行っている方は、医師や薬剤師の指示に正しく従うことで効果を最大化し、より早くQOLを向上することができると考えられます。
医療相談を積極的に活用することで、患者様ご自身が自分自身の健康状態について気づいて、問題がある場合は解決の糸口を発見することができます。
事前にご自身が知りたいことなどをメモしておくとよいでしょう。
- 薬局/薬剤師様へ
- 医療におけるQOLとしては、患者様がどれだけ生きがいを持って充実した生活を送れているか指します。
病気による症状や治療の副作用により、治療前と変わらない生活を送ることが難しくなった患者様に対して、自分らしく納得の行く生活を送っていただけるように働きかける必要があります。
患者様それぞれは異なる信条や生活スタイルをお持ちのため、スムーズに治療を進めるためには考慮しなければならない事項は多岐にわたります。
患者様とコミュニケーションを取りながら、患者様一人ひとりにとってより良い医療を提供することが結果として患者様のQOLの向上につながるのではないでしょうか。